Output Arcade | 基本ワークフローや使用レビュー・著作権について

プラグイン,音源

「いやいや、いかにも簡単そうに曲作ってます感出してるけども本当かよ」

「え、これボーカル音源はサンプルって事?演奏してるように見せてるけどどういう仕組み…?」

動画広告が印象的で気になってる人も多いんじゃないでしょうか、というか気になって実際に導入した当人です。

 

まだ日本語のレビューが少ないので、おそらくみんなここが気になっているだろうポイントを以下のようにまとめてみました。

  • どういったソフトなのか
  • 著作権について
  • 基本的ワークフロー、使い方
  • 海外のサブスクにクレジットカード登録するの怖いんだけど、クレジットカードなしでも使える?

導入前に僕自身が大きく気になったとこなので、シェアさせて頂きますー。

 

ちなみに30日間は無料でお試しできるので、中・上級DTMerの方々はとりあえず使ってみる事をオススメします、めっちゃ便利。

最近EDMとかで流行ってるサンプルボーカルのアレとか、もういちいち素材から用意する必要はないんだ…!!

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Arcadeってこんなソフト

プレイバックサンプラー+ループシンセ」っていうのが一番わかりやすいでしょうか。*

 

極力パラメーターが省かれたデザインのループシンセサイザーに、既にサンプリングされた高品質なループを鍵盤を押すだけで演奏できるので、音楽理論や機材に疎い人でも手軽に楽曲制作に生かせるソフトになってます。

 

スタンドアローンで使う事もできますが、ライブ使用というよりはトラックメイクなど制作に寄せたデザインだと思うので、ほとんどの人がプラグインでの使用がメインになるはず。

 

サブスクリプションサービスになっているので「買ったはいいけど全く使わなかった、、、」っていう心配もないのもメリットでしょう、デザインからしても極力気軽に使える様にって事だと思います。

プラグインもこれからはサブスクがメインになってくるのかな、時代っすね。

 

*シンセサイザーもPCM音源方式というサンプリング音源を元に音を作るものがありますが、Arcadeは「よりサンプラー色が濃くなったシンセサイザーだ」と言う意味です。

著作権について

output社のサンプルについてのライセンスは全てフリーだと公式サイトに明記されていますので、クリエーターの皆さんは安心して導入してください。

 

The page you were looking for doesn't exist – Output Support

 

まあループシンセとして売り出してるのに、別途ロイヤリティーとるってなったら相当阿漕だとは思うけど…w

 

基本ワークフローや使い方

物凄くシンプルで直感的に扱えるようになっています

  1. ブラウザで試聴しながらキットを探す
  2. 気に入った物を見つけたらDL
  3. 演奏画面へ移動

これだけ。

白鍵でループ再生、黒鍵でエフェクトとなってます。

キット選択後の作業の殆どはPlay画面から行います。

 

マイナー/メジャー切り替え

ウィンドウ右上のキー選択で切り替わります。

仕様としては同主調での切替ではなくて、平行調への切替です。

(ループフレーズのコードトーンが切り替わるわけではなくて、同じインターバルのまま該当のキーへ移調されるって事。)

メジャー系で登録されてるループは、マイナーキーを選んでも平行調のメジャーへ割り振られます。

 

理論ノータッチの人へざっくり:「キー=Cメジャー」と「キー=Aマイナー」って実は使ってる音同じで、同一キーと解釈する事ができます。これを平行調って言う。
平行調と同主調
他の記事で平行調の説明しようと思ったら異様に長くなってしまったので別記事にします。 楽典的な知識の補助になれば。

 

例えばCメジャースケールがループとして登録されていた場合、キーをCマイナーへ変更すると

  • ×→Cからのスタート位置は変わらずE,A,B(ミ・ラ・シの音)がフラットする
  • ○→スタート位置がEbからになり、実質Ebメジャースケールが再生される

となります。

シーケンスフレーズのコードトーンがシャープ/フラットする訳ではないので、フレーズ単体で聞いた時の明るい印象が暗く聞こえるなるようになる仕組みではありません。

 

エフェクト

サウンド自体にかかる音色作りのエフェクトは、メインのプレイ画面に出ている赤い丸の部分の4つのスライダーで行います。

一つのスライダーで複数のパラメーターが動く様になっていて、直感的に操作できるのでトラックメイクや作曲のインスピレーションを損わずにささっとサウンドメイキングを終えられます。

もちろん各種パラメータを個別で編集も可能です。

 

黒鍵を押す事でかかるリバースや再生速度などのエフェクトは、黒鍵部分に表示されているアイコンから編集します。

 

サンプルループの編集

白鍵に割り振られているサンプルループの編集も可能です。

黒鍵のエフェクト同様に、白鍵にポインターを合わせると表示されるEditアイコンから編集します。

自分で用意したサンプルもこの画面から編集出来ます。

 

一つ難点があるとしたら、サンプルの再生開始位置が任意で変えられないとこでしょうか…

指定されている縦のグリッド位置でしか選択出来ない仕様なので、既にMPCやMaschineなどのサンプラーを使ったトラック制作を行ってる人には、グルーヴメイキングのコアは既存のサンプラーとの使い分けになってくるかと思います。

(もしかしたら細かい編集出来るのかもしれません、知ってる人いたらこっそり教えてください…)

 

PayPal対応なのでクレジットカードを作らないでも利用可

Output社はPayPal決済にも対応しています。

  • 海外サイトに直接カード情報を登録するのは不安
  • カードを持っていないからサブスクリプションを利用したことがない

と言った場合でも

  • みずほ銀行
  • 三井住友銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • ゆうちょ銀行
  • りそな銀行・埼玉りそな銀行

の銀行口座であれば口座振替で支払いが可能となっています。

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トラック制作の参考例

試しにArcadeを使ってLofiビートを作ってみました。

 

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エレピのフレーズがArcadeです。

サクっと入れた割に中々いい感じに盛れたんじゃないでしょうか、どうかな?

 

まとめ

エフェクトのかかりが綺麗なので、トラックが物足りなくてウワモノをちょい足ししたい時にサクッと追加するのに重宝してます。

 

あとはインスピレーションのとっかかりとして利用するのもありですよね。

Arcadeでラフを構築しておいて、メインとなるフレーズやメロディーを別途録音する様な使い方も、アイディアが出てこない時に有効じゃないでしょうか。

 

シンセやヴォーカルのウワモノだけではなく、ドラムパターンやベースのループもあるので、力技でこれだけでトラックメイクも一応可能と言えば可能。

それだとループの切り貼りで作るのと変わらないんじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、同じ結果を得るのループ素材を編集のみで行うとなると膨大な作業量になるので、立派に「楽器」ですよね。

 

楽器が弾けたり、作曲の勉強をした人ってループ素材を使うのに抵抗がある人が多いけど、これだけ自由度が高くコントロールできるのではれば演奏の感覚と近い形でアイディアを得られるので、僕は積極的に取り入れた方が良いと思っています。

クリエイティブな時間を増やせると言った視点から中・上級者も無料期間だけでも使ってみてはいかがでしょう。

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